初めて地方での就職を考えると、不安に感じることも多いのではないでしょうか。
「地方就職して後悔しないだろうか」
「自分に合う仕事は見つかるのだろうか」
「人間関係や生活環境になじめるだろうか」

私自身も、地方への引っ越しが決まったときは同じような不安を抱えていました
実際に地方で2年間働いてみると、地方就職ならではのメリットを感じる一方で、「事前に知っておきたかった」と思うこともありました。
本記事では、地方で2年間働いた経験のある筆者が、都会での勤務経験と比較しながら、
- 地方就職で後悔したこと
- 地方就職をして良かったこと
- 地方就職が向いている人・向いていない人
について、実体験をもとに解説します。
地方就職を検討している方や、地方勤務が決まって不安を感じている方の参考になれば幸いです。
結論|地方就職は後悔だけではなかった
不安だらけの中で始まった地方就職でしたが、振り返ると後悔ばかりではありませんでした。
もちろん、
- 知り合いがいない孤独感
- ペーパードライバーでの車通勤
- 人付き合いの距離感の違い
- 都会との生活環境のギャップ
などに戸惑うことはありました。
実際、「都会で働き続けていた方が楽だったかもしれない」と感じたこともあります。
しかしその一方で、満員電車のない通勤環境や自然の多い生活、都会では経験できなかった人との出会いなど、地方就職だからこそ得られたものも多くありました。
結果として私自身は、地方就職を経験したことを良かったと感じています。
ただし、人によって向き・不向きがあることも事実です。
そこで本記事では、実際に地方で2年間働いた経験をもとに、地方就職で後悔したことと良かったことの両方を正直に紹介します。
私の地方就職の条件
参考までに、私が地方へ就職した際の環境について紹介します。
同じ「地方就職」でも地域や職種によって状況は大きく異なるため、あくまで一例として参考にしてください。
勤務地
私が引っ越した先は、いわゆる地方都市ではなく、人口減少が進む地域でした。
周囲には田畑や山が多く、道を歩くと空き家や廃校になった小学校を見かけることもあります。
高層ビルや大型商業施設はほとんどなく、都会の景色とは大きく異なっていました。
さらに、通勤は片道約30kmの車通勤で、ペーパードライバーの状態からスタートしました。
公共交通機関で移動し、学生や会社員でにぎわう街で育った私にとっては、最初は生活環境の違いに戸惑うことも多くありました。
職種
仕事は資格を活かせる専門職でした。
そのため地方でも就職先を見つけることができましたが、業務内容は都会で経験してきたものと全く同じではありませんでした。
実際には初めて担当する業務も多く、働きながら覚えることも少なくありませんでした。
勤務期間
勤務期間は2年間で、フルタイム勤務でした。
引っ越し先には知り合いがおらず、友人や頼れる人もほとんどいない状態からのスタートでした。
そのため、仕事だけでなく生活面でも新しい環境に慣れる必要がありました。
地方就職して後悔したこと4選
私が地方就職で後悔したことを4つ紹介します。
車が必須だった
地方就職では、通勤に車が必須となることが多いです。
これがペーパードライバーだった私にとって、最も大きな不安の一つでした。
3社ほど面接をしましたが、どこも自宅から公共交通機関で行くには不便な場所で、車通勤の必要性を身に染みて感じたのです。
地方は車社会で公共交通機関が都会ほど発達していないことが多いので、電車・バス通勤は想定しにくいかもしれません。
地方就職を考えている場合は、求人票だけでなく実際の通勤手段も確認しておくことをおすすめします。
地方で車は必須かどうかついてはこちらの記事で解説しています。
☛地方一人暮らしで車無しは無理?車有生活を経験して分かった結論と後悔
転職先の選択肢が限られる
地方での転職先は思った以上に限られていました。
資格を活かせば何とかなると考えていたのですが、転職アドバイザーから聞いた現状は厳しいものでした。
- 新卒中心で中途採用枠が少ない
- 募集職種が限られている
- 都会より給与水準が低い求人もある
実際に転職活動をしてみると、募集そのものが少なかったり、給与条件が希望に合わなかったりする求人も多くありました。
そのため、自分がやりたい業務内容は妥協する必要がありました。
地方での転職については、こちらの記事に詳細を記載しています。
☛地方移住したい女性へ|仕事はある?収入・働き方のリアルと対策
人間関係が狭い
地方では都会よりも、人間関係が狭く密なので、就職した当初は疎外感を強く感じました。
長年同じ会社で働き、地元出身という方も多いので、自分以外は皆さん親戚・家族のように仲良く見えました。
悪気があるわけではありませんが、話題についていけなかったり、地域特有のつながりを感じたりして孤独を覚えることもありました。
私は都会でのある程度距離感をとった付き合いに慣れていたため、初めはとても戸惑いました。
地方での友達作りはこちらの記事も参考になります。
買い物や娯楽が少ない
地方では都会に比べて娯楽が少ないです。
特に驚いたのは、仕事帰りに気軽に立ち寄れる場所が少なかったことです。
都会では駅周辺に商業施設や飲食店が集まっていましたが、地方では車で移動することが前提となるため、仕事終わりにふらっと買い物を楽しむ機会は減りました。
もちろん地方にも商業施設や飲食店はありますが、
- 店舗数が限られ遠くまで移動する必要がある
- 小さいお子さん連れのファミリーをターゲットにしている
のような雰囲気があるため、独身女性が気軽に立ち寄れる場所は少ない印象でした。
地方での休日の過ごし方はこちらの記事をご覧ください。
☛地方移住したら休日なにするの?都会育ちの一人暮らし女性が感じたリアルな過ごし方
それでも地方就職して良かったこと5選
地方就職して後悔したこともありましたが、結果的にはよかったと感じています。
その理由は以下5つです。
通勤ストレスが少ない

ペーパードライバーだった私も車通勤を続けるうちに運転に慣れ、その快適さを実感しました
- 電車時刻に沿った生活
- 暑い日の満員電車の匂い
- 乗り降りや席の譲り合い
これらが、意外と蓄積してストレスになっていたことに気が付いたのです。
都会では、職場につくまでに体力を消耗していたことも多かったのですが、地方では体力を温存して仕事に励むことができました。
通勤時間自体は長くなったにもかかわらず、体感的な疲労は都会勤務時代より少なく感じました。
地方車通勤の体験談はこちらの記事に記載しています。
☛車通勤片道30kmはきつい?2年間続けた私が地方勤務のリアルを解説
生活費が安かった
地方の生活費は都会に比べて安い部分が多いです。
もちろん、車関連費用など出費が嵩む部分や、都市ガスが普及していない分ガス代は上がりやすいという面もあります。
しかし、家賃や駐車場などの土地代の安さには驚きました。
都会で家探しをしていたころは駐車場なしで家賃6万円台でも探すのに苦労しましたが、地方では駐車場ありで4〜5万円台の物件がたくさんあります。
駐車場も通勤や商業施設で駐車する際は無料のことがほとんどです。
給与水準だけでなく、生活費と相対して就職先を判断するとよいでしょう。
地方一人暮らしの生活費について、こちらの記事で詳細を記載しています。
☛【体験談】地方移住の生活費はいくら?独身女性のリアルな内訳
自然が近い
都会育ちの私にとって、山や海の自然が身近にあることは、とても贅沢でした。
通勤の朝に見える海霧や、帰りに見える山の夕陽など、何気ない日常で見える景色が絶景で、慣れない地方生活での支えになっていたのです。
都会では自然というと、休みをとり遠出をして見に行くイメージできたが、地方では自然は日常にあふれていました。
海辺を散歩したり、景色を見ながらドライブしたりと、お金をかけずにリフレッシュできる環境は地方ならではの魅力だと思います。
心に余裕ができた
地方生活では、心に余裕をもって生活することを学べたと感じています。
私が住んでいた地域では独身女性は少数派で、その分一人で行動することが増えました。
特に休日、思い立って海へドライブに行き、帰りは温泉に入って帰宅した際は、都会では感じたことのない充実感を味わいました。
都会では、周りと比較して、「誰かと会わなきゃ」「暇な時間を作らないようにしなきゃ」という焦りを感じていたのですが、地方生活ではそのようなことがなくなりました。
そこで身に着けたマインドや自信は、都会に戻った今でも役に立っています。
人との付き合い方の価値観が変わった
地方就職での、職場の人間関係は、筆者の人付き合いの価値観に大きく影響しました。
それまでは、
- プライベートなことは聞かない、話さない
- 上司と部下は必ず敬語
というスタンスでしか、職場の、特に年代が異なる方と付き合うことしかできませんでした。
しかし、地方で働いて
- 一緒に年を重ねていく
- プライベートと仕事は融合している
- 職場の人間関係は年月とともに変わっていき、深まる
ということを教えていただいたと感じています。
都会では転職する人も多く、人間関係を効率的に築くことを重視していました。
しかし地方で働いたことで、長い時間をかけて信頼関係を築く働き方もあることを知りました。
地方就職が向いている人
ここまで紹介した経験を踏まえると、地方就職が向いていると感じる方には共通点があります。
もちろん地域や職種によって異なりますが、私の経験では以下のような方は地方での生活や仕事になじみやすいと思います。
車の運転が好き
地方では通勤だけでなく、買い物や休日の外出なども車移動が中心になることが多いです。
そのため、車の運転が好きな方や苦にならない方は地方生活との相性が良いでしょう。
また、職種によっては訪問や送迎など運転を伴う業務もあり、運転ができることで活躍の幅が広がる場合もあります。
休日には気軽にドライブを楽しめるため、行動範囲も広がりやすいと感じました。
人との距離が近い環境を楽しめる人
地方では、職場や地域での人間関係が都会よりも近く感じられることがあります。
仕事以外の話をする機会が多かったり、地域のつながりを感じたりする場面も少なくありません。
そのため、人との交流を楽しめる方や、ある程度親しい人間関係を心地よく感じる方は地方就職に向いていると思います。
また、筆者のように知り合いが少なく不安な方にとっても、地方での近い人間関係は心地良く感じるかもしれません。
自然が好き

自然が好きな方にとって、地方での暮らしは大きな魅力があります。
私自身も、通勤途中に見える海や山の景色に何度も癒やされました。
都会では休日に時間をかけて出かけなければ見られない景色が、地方では日常の一部になります。
自然の中でゆったりと過ごしたい方や、アウトドアが好きな方には特におすすめです。
地方就職が向いていない人
一方で以下に当てはまる方は、地方就職に向いていない可能性があると思います。
車を運転したくない
車の運転が苦手で、「運転したくない」と感じる方は地方での生活が不便になるかもしれません。
もちろん、地方でも徒歩・自転車圏内で就職先を探すことも可能です。
しかし、行動範囲が狭まる可能性があります。
筆者も運転が苦手なペーパードライバーでしたが、就職先や外出先の選択肢が広がったことを踏まえると、車を運転する選択をしてよかったと感じています。
プライベートと仕事を完全に分けたい
地方の人間関係は都会より近しいことが多いので、仕事にプライベートを全く持ち込まないことは難しいかもしれません。
私が働いていた職場では、長く働いている方が多いので、同僚がどんな人かを知り、フォローしあいながら働く雰囲気がありました。
そのため、都会と同じように仕事とプライベートを完全に切り分けたい方は、少し戸惑う場面があるかもしれません。
やりたい業種が限られている
地方での転職は、業種が限られやすく給与水準も都会に比べて下がる傾向にあります。
リモートワークができる仕事であれば、地方でも都会とあまり条件を変えず働ける可能性がありますが、それ以外の職種では業務内容が限られるかもしれません。

私自身も希望していた業務内容の求人はありましたが、
給与面とのバランスを考え、別の職場を選択しました
仕事の業務内容にこだわりがあり、キャリアアップを目指す方などは、転職に苦労するかもしれません。
娯楽や効率を重視している
地方では娯楽へのアクセス方法が都会とは大きく異なります。
商業施設や映画館、カラオケなどはありますが、都会のように駅周辺へ集まっているとは限りません。
私も映画館へ行く際は、車で1時間ほど移動していました。
また、カラオケも駅から離れた場所にあり、車で来店する方がほとんどでした。
都会では電車で気軽に移動できましたが、地方では「まず車で移動する」が前提になることが多いと感じます。
さらに、飲み会のスタイルも都会とは異なります。
都会では終電まで気軽に飲めますが、地方では車通勤の方が多いため、お酒を飲む人と運転する人を事前に決めたり、代行サービスを利用したりする必要があります。
私自身も、誰が運転するのかを気にしながら参加することがありました。
そのため、
- 思い立ったら買い物に行きたい
- 電車で気軽に遊びに行きたい
- 移動時間をできるだけ減らしたい
という方は、地方生活に不便さを感じるかもしれません。
地方移住の不安について、こちらの記事に記載しています。
☛地方移住の不安7選|女性一人でも失敗しないための現実と対策【体験談】
まとめ:後悔しない地方就職には価値観との相性が大事
地方就職には、車通勤や転職先の少なさ、人間関係の距離感など、都会とは異なる難しさがあります。
しかしその一方で、通勤ストレスの少なさや生活費の安さ、自然に囲まれた暮らしなど、地方ならではの魅力もありました。
実際に2年間働いてみて感じたのは、地方就職は「良い・悪い」ではなく、自分の価値観との相性が大切だということです。
また、地方で暮らしてみることで、自分自身の価値観や働き方に対する考え方が変わることもあります。それも地方就職・地方移住の魅力の一つだと感じています。
地方就職で後悔するかどうかは人それぞれですが、本記事がこれから地方就職を検討している方の判断材料になれば幸いです。

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